2024/4/24
尿が白く濁る、血尿が出る、軽度な症状 ~慢性膀胱炎~│【一般泌尿器科】(越谷・春日部)
慢性膀胱炎 -いわさ泌尿器科クリニック-
膀胱炎には、急性膀胱炎と慢性膀胱炎があります。
急性膀胱炎は細菌感染によるものがほとんどで、強い症状が現れることに対し、
慢性膀胱炎は何らかの基礎疾患が原因となっていることが多く、弱い症状が継続して、繰り返し現れます。
一過性ではない継続的な症状は、日常生活に支障をきたすうえ、
放置することや、再発を繰り返すことは腎臓にダメージを及ぼす可能性があるため、注意が必要になります。
慢性膀胱炎について、ご説明させていただきます。
~慢性膀胱炎の症状~
慢性膀胱炎の症状は急性膀胱炎と同様ですが、
症状は急性膀胱炎ほど強くなく、弱い症状が継続して現れます。
主な症状を以下にあげます。
【主な症状】
- 下腹部の不快感
- 頻尿:頻繁に尿意をもたらす
- 残尿感:尿が残った感じがしてムズムズする
- 排尿時にかすかな痛みを感じる
【尿の状態】
- 白く濁る
- 血尿(尿が赤みを帯びる)
まれに発熱を伴う場合がありますが、高熱になることはほとんどなく、
高熱のような症状が続く場合は、別の病気の可能性が疑われます。
またこれらの症状は自覚がない場合もあるため、
普段から尿の状態を確認するなどして、早期発見を促すことをお勧めいたします。
~慢性膀胱炎の原因~
慢性膀胱炎は、基礎疾患が原因となることが多いといわれています。
原因となりうる基礎疾患を以下にあげます。
【慢性膀胱炎を引き起こしやすい基礎疾患】
例えば、膀胱結石が原因である場合は、膀胱内の結石に細菌が付着して繁殖し、感染が長く続くことになります。
慢性膀胱炎はこれらの基礎疾患が原因であることが多いことから、該当の基礎疾患のあるかたや前立腺肥大症のある男性、閉経後の中高年女性に多いといわれています。
なお、基礎疾患以外には、原因として以下のものがあげられます。
【基礎疾患以外の原因】
- 尿道内の異物:尿道に長期間置かれたカテーテルなどの「異物」が、細菌の住みかとなって持続的な細菌感染を起こし、症状が慢性化します。またこの場合は、発熱等の症状が出ることがあります。
- 薬剤性・放射性:免疫抑制薬や抗アレルギー薬などの一部の薬(薬剤性)、また放射線治療の副作用(放射性)として慢性膀胱炎が起こることがあります。この場合、主な症状として血尿が現れます。薬剤性の場合は、原因となる薬の服用をやめることで症状は改善していきます。
- 急性膀胱炎を放置する:細菌性の急性膀胱炎を放置することにより、症状が慢性化して、慢性膀胱炎を引き起こします。この状態を「慢性複雑性膀胱炎」と呼びます。
これまで慢性膀胱炎の症状と原因についてあげて参りましたが、では、慢性膀胱炎にかかってしまったらどのように治療を行うのか、また、かからないためにはどのようにすれば良いのか、慢性膀胱炎の治療法と予防について、以下にご説明させていただきます。
~慢性膀胱炎の治療~
慢性膀胱炎は細菌性と非細菌性に分類されて、治療法はそれぞれ異なります。
【細菌性の場合】
細菌性の場合は、急性膀胱炎と同様に抗生物質や抗菌剤を用いて治療を行います。
抗菌薬の服用を始めて、早ければ1~2日で症状は治まります。
治療期間は5~7日程度で、抗菌薬を変更した場合でも2週間程度で治ることがほとんどです。
【非細菌性の場合】
非細菌性の慢性膀胱炎の場合、原因の多くが基礎疾患であることから、
それぞれの原因となっている疾患に合わせた薬を選択して治療を行い、症状を軽減させていきます。
~予防法~
慢性膀胱炎・急性膀胱炎ともに、膀胱炎の予防および治療として水分をとることが重要になります。
実際に水分をしっかりとるだけでも、軽い膀胱炎なら治る場合があります。予防法を以下にあげます。
- 水分補給と排尿をこまめに行う:軽度の症状が出てきた際は、水分の摂取量を増やし、トイレに行く回数を増やします。尿の排出を促すことで、膀胱内の細菌を尿で洗い出します。
- 意識的にトイレに行く:トイレを我慢して尿を溜めた状態を続けると、そこで菌が繁殖しやすくなるため、こまめにトイレに行き、膀胱内の循環をよくすることを心がけます。
少しでも気になる症状がありましたら、クリニックまでお越しください。
医師より詳しくご説明させていただきます。
いわさ泌尿器科クリニック には、越谷・春日部・さいたま市などから来院されます
※病気の症状等に関しては、下記のページをご確認ください。