2023/12/9
ご存じですか?GSM~閉経後の女性に起こりうる悩ましい症状~│【女性泌尿器科】(越谷・春日部)
「閉経関連泌尿生殖器症候群」(Genitourinary Syndrome Menopause;GSM)
とは、文字通り、閉経後の女性に起きる、泌尿器と生殖器の不快な症状の総称です。
以前は、多くの女性が経験しても加齢と診断をされていましたが、2014年に国際女性性機能学会と米国更年期学会で提唱され、女性ホルモンである「エストロゲン」が、閉経後に急激に減少することで引き起こされる症状であることが、はっきり認識されるようになりました。
GSMには様々な症状がありますが、次の3つのパターンに分けることができます。
~GSMの主な症状~
- 膣や外性器など陰部トラブル:乾燥や萎縮に伴う乾燥感、痒み、ヒリヒリとした痛みなど
- 性交時トラブル:性交痛、性交後出血、潤い不足による性交トラブルなど
- 尿トラブル:頻尿、夜間頻尿、尿漏れなど
悩ましい不快な症状のため、日常生活の質(Quality of Life)の低下をきたします。
ここでは、泌尿器科の症状と治療法について、ご説明させていただきます。
~泌尿器におけるGSMの症状~
GSMは、主に膀胱や尿路に影響を与え、以下のような症状を引き起こすことがあります。
- 頻尿:トイレの回数が増える
- 夜間頻尿:夜中に何度もトイレに行きたくなる
- 尿意切迫感:突然の強い尿意
- 尿漏れ:日常の動作での尿漏れ
- 繰り返す膀胱炎:尿道の乾燥による、細菌感染リスクの増加
~GSMの泌尿器への影響~
上述の症状は、エストロゲンの減少によって尿道の筋肉の張りが失われ、
尿路の粘膜が萎縮することで引き起こされます。
これにより尿意を感じやすくなり、頻尿や夜間頻尿が生じます。
また、尿道の乾燥は細菌の侵入を容易にし、膀胱炎のリスクを高めます。
GSMはの治療には、以下のような方法があります。
~GSMの治療法~
- 薬物療法:症状を緩和するための薬を用います。
- 女性ホルモン補充療法:エストロゲンの減少に対処するため、ホルモン補充療法が有効です。
- レーザー治療:膣や尿道の萎縮を改善するために用いられることがあります。
これらの治療は、患者様の症状や希望に応じて選択されます。
また、泌尿器科の専門医と産婦人科医の連携が必要な場合もあります。
~まとめ~
GSMは、閉経後の女性が直面する厄介な問題ですが、
適切な治療によって症状の管理は可能です。
少しでも気になる症状がございましたら、ご来院ください。
医師より詳しくご説明をさせていただきます。
また、治療に関しては産婦人科医での診療が必要なケースもございます。ご了承ください。
いわさ泌尿器科クリニック には、越谷・春日部・さいたま市などから来院されます