2025/4/24

正確な尿検査のために避けたいこと【検査前の注意点ガイド】|一般泌尿器科(越谷・春日部)

尿検査は、体の状態を知るための大切な検査です。

泌尿器科で行う尿検査では、膀胱炎などの尿路感染症の診断に加え、腎臓や膀胱など尿路系の病気を調べることが目的となります。

ただし、尿の成分は、前日に摂取したものや採取のタイミングによって変化しやすく、検査前の過ごし方によっては、本来の体の状態とは異なる結果が出てしまう場合があります。

今回は、「尿検査を行う前に避けたいこと」について、ご説明させていただきます。

~尿検査の基本~

【尿検査で調べること】

  • 尿蛋白:腎臓の機能異常や炎症、感染症の有無を調べます。
  • 尿糖:糖尿病の診断や、血糖値のコントロール状況を確認します。
  • 尿潜血:尿に血液が混入していないかを調べ、腎臓や尿路の異常を見つけます。
  • 尿沈渣:尿中の細胞や結晶などを顕微鏡で観察し、感染症や腫瘍、結石などの兆候を確認します。

【尿検査でわかる病気】

※尿検査について詳しくはこちら

~尿検査前に避けたいこと~

泌尿器科では、症状に応じて疑われる病気を特定するために、来院時に尿を採取して検査を行います。

しかし、前述のとおり、尿の成分は前日に採取したものや日常の行動によって変化しやすいため、正確な検査結果を得るためには、事前に気をつけていただきたい点がいくつかあります。
以下に、尿検査の前日に避けるべき具体的な行為をまとめます。

  • ジュースや栄養ドリンク

    ビタミンCを多く含む飲料を摂取すると、尿の成分に影響し、正確な検査結果が出なくなる場合があります。そのため、検査前日は過剰摂取を控えることが推奨されます。

  • ビタミン剤やビタミンを含む風邪薬、栄養ドリンク

    これらに含まれるビタミンが尿の成分に影響を与えることがあります。検査前日は服用を控えるか、服用中の場合は事前にご相談ください。

  • 激しい運動(ランニング、筋トレ、水泳など)

    尿酸値や肝機能を示す数値が一時的に上昇する場合があり、異常値として現れることがあります。そのため、前日の激しい運動は控えることが推奨されます。

  • 生理中の検査

    経血が混ざることで、尿潜血や白血球の判定に影響が出る場合があります。可能であれば、生理後に検査を受けることが望ましいです。生理中に検査を受ける必要がある場合は、あらかじめ医師やスタッフにご相談ください。

~正しい尿のとりかた~

尿を採取する際、出はじめの尿には雑菌が混ざることがあります。
これは健康な方でも、尿道口の周囲に常在している良性の菌が尿とともに流れ出るためです。

そのため、より正確な検査結果を得るためには、出はじめの尿は少し流し、中間の尿を採取するようにしてください。この「中間尿」を採ることで、体内の状態を反映した正確な情報が得られやすくなります。尿の量は、コップの1/3程度で十分です。

※なお、膀胱のエコー検査の場合は、尿を貯める必要があります。
この点も含め、医療機関の指示に従ってください。

~おわりに~

尿検査は、簡易でありながら体のさまざまな異常を発見する手がかりになる大切な検査です。前日のちょっとした心がけや、正しい採尿方法によって、検査の精度が大きく変わる場合があります。

症状が気になる方は、なるべく正確な情報を得るためにも、今回ご紹介したポイントを参考にして検査に臨んでいただければと思います。

気になる症状やご不安な点があるかたは、お気軽にクリニックまでお越しください。

※病気の症状等に関しては、下記のページをご確認ください。

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