2024/6/12
血尿はなぜ起きるのでしょうか?│【一般泌尿器科】(越谷・春日部)
いわさ泌尿器科クリニック(越谷・春日部)です。
健診や病院の尿検査で「おしっこに血が混じっています」、「尿潜血陽性です」などといわれたご経験はありますでしょうか?
血尿を引き起こす原因は幅広く存在し、
発見される頻度は年齢とともに増えると言われています。
血尿の原因のなかには、
それが重要な病気のサインである場合があり、
そのため、まずは原因を特定することが重要になります。
血尿について、ご説明させていただきます。
~血尿とは~
血尿とは尿に血液が混じる状態を指し、
目で見てわかる「肉眼的血尿」と、
健康診断で指摘されるような「顕微鏡的血尿」に大きく分かれます。
尿は腎臓によって作り出されたのちに、
尿管を通って膀胱へ送り出され、
膀胱内で一定時間溜められたのちに、
尿道を通って体外へ排出されます。
その一連の尿の流れのなかにある臓器、
もしくは周辺に原因となる疾患が存在し、
そのサインとして血尿が引き起こされているケースが少なくありません。
~【比較】血尿の色~
肉眼で確認できる血尿は、色によって異常のある部位や、
原因となる病気をある程度特定することができます。
尿の色は、血液が尿に混入してから排出までに時間が経っている場合は茶色や黒っぽくなり、
逆に時間がほとんど経っていない場合は薄い赤色やピンク色など、鮮やかな色になります。
また、肝臓に問題が生じている場合や、脱水などの影響でオレンジ色の尿が出ることもあります。
~血尿の原因~
血尿は、腎臓で尿がつくられる過程において血液が混入したものと、
その後の尿管・膀胱・尿道内での過程で混入したものとに大きく分けられます。
血尿の原因としては、悪性腫瘍や膀胱炎などの炎症、腎臓の内科的な病気など様々なものがあります。
なかでも、血尿で発見される疾患で最も多いのは尿路結石といわれています。
血尿に頻尿や残尿感がともなうケースでは膀胱炎や尿路の感染症が疑われ、女性に多く見られます。
なお、結石や膀胱炎の場合は痛みなどの自覚症状を伴います。
そのほか、病気が原因ではない例として、女性は生理の影響で血尿になることがあります。
また、尿道カテーテルやおむつの炎症によって血尿が起こる場合もあります。
【悪性腫瘍である場合】
血尿の原因が悪性腫瘍である場合は
自覚症状を伴わないことがあるうえに、
生命を脅かす危険があるため、早期発見が必要になります。
悪性腫瘍のなかには膀胱癌、腎癌、前立腺癌、尿管癌、腎盂癌などがありますが、
膀胱癌は、顕微鏡的血尿(目で見てもわからない血尿)で診断される悪性腫瘍のなかで、最も多いがんとされています。
このように、原因となる疾患には、
結石や膀胱炎などの比較的短期で収束するものから、
がんや悪性腫瘍などの深刻なものまでさまざまな種類が存在します。
また、血尿が肉眼で確認できる場合とそうでない場合や、
原因が自覚症状を伴わない、重要な疾患である場合があります。
~血尿で疑われる主な疾患~
【尿路結石症】
- 尿路結石(腎結石、尿管結石、膀胱結石)
【尿路感染症】
【悪性腫瘍】
- 膀胱がん
- 尿管がん
- 腎盂がん
【その他】
- 前立腺肥大症
- 尿道カンクル
血尿が見つかった場合には、症状がないからと放っておかず、
早めに泌尿器科の受診をおすすめします。
肉眼的に見えない血尿があることから、
健診や人間ドックにおける尿検査も重要であることがわかります。
少しでも気になる症状やご不安になることがありましたら、クリニックまでお越しください。
いわさ泌尿器科クリニック には、越谷・春日部・さいたま市などから来院されます
※病気の症状等に関しては、下記のページをご確認ください。